海馬（かいば）

「海馬（かいば）基源」
科名：ヨウジウオ科/属名：ウミウマ属
和名：オオウミウマ/生薬名：海馬（カイバ）/学名：Hippocampus kelloggi JORDAN et SNYDER、イバラタツ H.histrix KAUP、H. trimaculatus LEACH.など
ヨウジウオ科のウミウマ属の下記動物の内臓を除去した乾燥体である。
①オオウミウマ
広東、福建、台湾沿岸、海南島に分布する。
②イバラタツ
広東、福建沿岸、日本、朝鮮、インド、シンガポール、インドネシア、東アフリカなどに分布。
③大海馬
広東沿岸、海南島、日本、インド洋、ハワイ諸島、オーストラリアなど広範囲に分布。
④三斑海馬
広東、福建沿岸、海南島、東アフリカ、東インド諸島に分布。
一般的に市販されているのは大海馬かオオウミウマなどである。

「海馬（かいば）出典」 本草拾遺
「海馬（かいば）別名」 克頭魚（和名：オオウミウマ）、刺海馬（和名：イバラアツ）、斑海馬（和名：サンゴタツ）
「海馬（かいば）性味」 甘/温
「海馬（かいば）帰経」 肝、腎

「海馬（かいば）成分」
「海馬（かいば）効能」
海馬には男性ホルモン様作用があり、「海馬（かいば）海馬補腎丸」などにも配合されている。
マウスの発情期を延長させるという報告もある。
漢方では補陽、活血、強壮の効果があるといわれ、インポテンツや夜間頻尿、疲労回復や精力減退などに利用される。
「海馬（かいば）薬理作用」
補腎壮陽、納気平喘、止遺尿、調気活血。
「海馬（かいば）応用」
1.補腎壮陽、納気平喘、止遺尿 腎陽虚のインポテンツ、勃起不全に、淫羊藿（いんようかく)、鹿茸 (ろくじょう) 、杜仲（とちゅう）などと用いる。
遺尿には桑螵蛸 (そうひょうしょう)、莵絲子(としし)、五味子（ごみし）、覆盆子（ふくぼんし）などと使用する。
虚喘の呼吸が浅い、吸気性呼吸困難などには、蛤蚧、人参（にんじん）、胡桃仁（ことうじん）、沈香（じんこう）などと使用する。
2.調気活血 難産に、単味の粉末を使用する。
癥瘕積聚(腹腔内腫瘤)に、木香 (もっこう、モッコウ) 、大黄（だいおう）、牽牛子（けんごし）、巴豆などと使用する。例：木香湯。
瘡疔腫毒(皮膚化膿症)に、穿山甲、軽粉、雄黄(ゆうおう)などと粉末にして外用する。
「海馬（かいば）用法・用量」
通常、煎じる場合は１日２～６グラムです。
丸剤、散剤、塗布剤として利用される。
「海馬（かいば）産地」
中国。