沙苑子（さえんし）

「基源」
科名：マメ科/属名：ゲンゲ属
和名：ツルゲンゲ/生薬名：沙苑子（サエンシ）/学名：Astragalus complanatus.
「出典」 神農本草経
「別名」 沙苑、沙苑蒺藜、潼沙苑、夏黄草など
「性味」 甘/温
「帰経」 肝、腎

「成分」
アルカロイドが含有されている。
「効能」
強壮、強精を目的にインポテンツ、遺精、遺尿、早漏、小便頻数などに利用されている。白内障の初期に用いて効果がある。
「薬理作用」
補腎固精、養肝明目。
「応用」
1.腎虚による腰痛、インポテンツ、遺精、遺尿、頻尿、白帯過多に用いる。
甘温補腎、固精縮尿の作用を利用して、煆竜骨、蓮鬚、芡実、蓮子を配伍して、遺精、滑精、尿失禁、白帯過多などに使用する。例：金鎖固精丸。
2.肝腎不足による視力減退、頭昏目花(頭のふらつき、目のかすみ)に用いる。たとえば「吉林中草薬」では、沙苑子、茺蔚子、青葙子をともに粉末にし服用して視力減退に用いる。頭のふらつき、目のかすみには、熟地黄、枸杞子、菊花、莵絲子を配伍する。
「注意」
陰虚火旺証と尿量減少には禁忌。
「処方例」
金鎖固精丸など。
「用法・用量」
煎剤には１日９～１５グラム。丸剤。
「産地」
中国。